これからアウトドアショップを開業したい方へ
こんにちは。
宮城県仙台市にてアウトドアショップENstyle(エンスタイル)を経営しております川村峻介です。
【アウトドアブームの陰り】
これからアウトドアショップを開業したい方へ最初にお伝えしたいことがあります。
「アウトドアブームの熱源は消えていると思います」
昨今のアウトドアに対する注目度の上昇に伴いアウトドア用品市場の拡大やキャンプ場の増加はまだまだしていくと思います。
ただ、お店に立っていろんなお客様と接している中で、どうしてもアウトドアブームの陰りを感じずにはいられません。
まず、アウトドアブームって何なのか?
それはキャンプブームのことを指していると思います。
コロナにより外でのアクティビティに目を向けれたのをきっかけにキャンプに対する注目度は上昇しました。
「キャンプに対する注目度は上昇」という回りくどい言い方で申し訳ございません。
実のところコロナ前の2019年よりコロナ後の2020年の方がキャンプ人口は減っているため「アウトドア人口増加」とは言えないからです。
では、コロナ前後で何が変わったのか。
それはビギナーの増加とアクテティブ層の増加です。
※こちらの「オートキャンプ白書2021」を参照にしております
アウトドア人口は減ったけどキャンプの回数が多いアクテティブ層が増えたことで、キャンプ場がパンクするという現象も起きています。
さらにフリマサイトではキャンプ用品の転売が行われております。
人気のあるものや希少性のあるものは高値で転売され、そして売れています。
また、ワークマンやホームセンターの格安キャンプ用品ブランドの台頭もビギナー層にマッチしていてブームに拍車をかけているように見えます。
アウトドアブームはキャンプブームであり、そしてそのブームの熱はキャンプ場を埋め尽くし一部のキャンプ用品は高値で転売され、どこまでも煌々と燃えているように見えます。
【ヘビーユーザーは何処へ】
そんなブームで賑わっている中、キャンプブーム以前からキャンプを続けているヘビーユーザーのお客様の多くがブームの熱に反してより冷静に現状を見つめているのを感じています。
手に入りにくい商品を買い求め続ける疲れ、ギュウギュウに張り巡らされたテント群、キャンプ場のゴミ放置などのマナー違反やルール違反、、、などなど。
いろんな要因はあると思いますが、ブームの熱により心が離れていっているヘビーユーザーのお客様をお見かけすることが増えました。
僕の体感したことばかりで情報としての信憑性に欠けると思いますが、それでもそのように感じます。
情報は感度の高いアンテナを張っているヘビーユーザーが最初にキャッチし、それがミドルユーザー、ビギナー、エントリーユーザーへと伝わっていくのだと思います。
これはどの業界でもそうだと思いますが、情報の流れはトップダウン。
であれば、アウトドアブームの熱源もトップダウンしてきたのではないでしょうか。
ヘビーユーザーが離れていることが冒頭の「アウトドアブームの熱源は消えていると思います」に繋がっていきます。
ヘビーユーザーが燃えなければ、そのブームは持続しないように思います。
今、燃えているように感じるブーム。
それはもしかすると余熱なのかもしれません。
また、ヘビーユーザーは人が多くなった場所から離れ、静かに過ごせる場所を探している方もお見かけします。
ただ、その見つけた場所をSNSで発信しなかったりと情報が手に入りにくい場合があります(あまり人に来てほしくないという思いがあるのかもしれません)
僕自身は有益な情報は共有したいと考えているので、見つけにくいキャンプ場の探し方も今後ブログに書きたいと思います。
【アウトドアブームを冷静に見てみると】
「アウトドアブームだからアウトドアショップを開こう!」
そうお考えの方がいらっしゃいましたら、今一度アウトドアブームの現状を調べてみてください。
ハイシーズン土日祝のフリーサイト有料キャンプ場を歩いてみてください。
土日祝の無料キャンプ場を見てみてください。
アウトドアショップを巡ってみてください。
以前は転売されるほどの人気ブランドの商品が店頭に残っていないか確認してみてください。
それで「おし!やっぱりブームだから開業だ!」とお考えであれば、それも一つの答えだと思います。
ブームに乗ることは悪いことではありません。
むしろ、そのブームを上手く活用するのは経営する上で正しいとも思えます。
ただ、もし「うーん、ブームとは言われているけどなんかおかしいぞ」と感じたのであれば、一度立ち止まって計画を練り直してみてはいかがでしょうか?
きっとブームだけじゃない、あなたしか開けないお店があるはずです。
※アウトドアブームを強引にキャンプブームと定義しましたが、登山も需要はあります。
今回は開業のご相談をしてくださる方のほとんどがキャンプ用品店を目指しているので、キャンプブームを中心に書きました。
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